こんにちは、ゆうまろほーむの住人、Yuです。
今回は、Fractal Design(フラクタルデザイン)の「Meshify C TG Phantom Gaming Edition」をご紹介します。
スペック
まずは、スペックを確認していきます。
「Meshify C TG PG」は、通常モデルの「Meshify C TG」とASRockのPhantom Gamingブランドのコラボ商品です。デザインのみが異なっており、スペックは同じとなります。
項目 | 詳細 |
型番 | OEM-ASR-CA-MESH-C-BKO-TG |
対応マザーボード | ATX / Micro-ATX / Mini-ITX |
サイズ | 奥行395×幅212×高さ440 mm |
重量 | 6.16 kg |
対応CPUクーラー高さ | 170 mm |
対応ビデオカード長さ | 315 mm(フロントファン搭載時) |
搭載端子 | USB3.0×2 オーディオ端子(マイク×1、ヘッドフォン×1) 電源ボタン リセットボタン |
搭載可能ラジエータ | フロント:120/240/360mm、140/280mm トップ:120/240mm リア:120mm |
搭載可能ファン | フロント:120mm×3 または 140mm×2 トップ:120mm×2 または 140mm×2 リア:120mm×1 ボトム:120mm×1 |
付属ファン | フロント:120mm×1 リア:120mm×1 ※いずれも「Dynamic X2 GP-12」 |
奥行が400mm以下とATXマザーボード対応ケースとしてはかなりコンパクトになっていますが、CPUクーラーは170mmまで搭載可能のため、DeepCoolの「Assassin III」など空冷最強クラスが搭載できます。
また、カラーリングというよりはバリエーションとなりますが、スモークガラス、側面がソリッドパネルのもの、そしてPhantom Gamingコラボなど種類があります。
外観チェック
次に、外観をチェックしながら組み立てていきます。
今回はPhantom Gamingコラボモデルとなりますが、外箱は通常モデルのMeshifyと同じものを流用しているようです。
カラーの上に、『Phantom Gaming』アライアンスシールが貼り付けてあります。
正面斜めから見た図になります。
サイドパネルのガラスにはPhantom Gamingの模様がプリントされています。上下反転することで、Phantom Gamingの模様を下に持ってくることもできますが、こちらが正式な向きとなります。
正面から見ると、特徴的な凹凸のダストフィルターが確認できます。
通常は、『Fractal Design』ロゴが入るところに『Phantom Gaming』ロゴが入っています。
フロント端子類は、フロントパネルに取り付けられており、フロントパネルを外す際にケーブル断線に気を付ける仕様となっているのはマイナスポイントです。最近のケースだと本体側に端子類がまとめられていることが多いので、やや古さを感じます。
また、ヘッドフォン端子とマイクが別端子になっているのも、使用しているヘッドセットによっては、スプリッターが必要になりますから気になる点です。
画像ではわかりにくいですが、フロントパネルの樹脂フレームの剛性が低いため、少し力をいれるとたわみます。この突起部分に指をかけて持ち上げると脱落するのではと心配になりました。
ガラスパネルの固定は、スクリューネジ4点留めとなっています。
“受け側”のゴムがしっかりとガラスにはまっているため、立てて外してもガラスパネルが下に落ちたりしません。安価なケースだと、一度寝かせて着脱する必要があるため、親切に感じました。
サイドパネルを外した図になります。
電源ボックスカバーのフロント側が着脱式のパネルが取り付けられており、ファンを2個しか装着しない場合は、電源ボックスの居住部を完全に隠すことができるため見た目がすっきりします。
当ブログでは重要視する点、背面のブラケットが切り取り式ではなく、ネジ留めされているものになります。
一度組み上げたら気にならないポイントではありますが、切り取り式だと、マザーボードによってPCIeのスロット位置が異なると穴あきになるので、再度取り付けられるのは嬉しいです。
内部フロント側になります。
裏配線側が広がり、前にせり出してくる形になっていますが、配線がしやすくなるので良い設計だと感じました。
また、ケーブルホールにラバー製のカバーがあるので、目隠しになっているのも完成度に影響しますから、嬉しいポイントです。
裏配線になります。
フロント側の大きなスペースには面ファスナーが標準で取り付けられており、フロント端子類とケースファンがまとめやすくなっています。
裏配線スペースはそこまで広くありません。基本的には、フロント側のスペースに集める形になります。
CPUホールには、2.5インチドライブ取り付け金具が取り付けられていますが、バックプレートを装着する際は取り外しが可能となっています。
電源ユニット取り付け部は、取り外しが可能となっています。一度外で金具に電源ユニットを取り付けてから戻すことができます。
ケースの脚はゴムが取り付けてあるので、ファンの振動を吸収してくれそうです。
ボトム部には、フロントからリアにかけて全体を覆うダストフィルターが取り付けてあります。
ボトムのダストフィルターはフロント側に向かって取り外しができるため、ケースを立てた状態でもお掃除ができます。
付属品は、ユーザーガイド、ツールボックス、そしてトップの交換用ダストフィルターです。
通常、黒色のダストフィルターが装着済みですが、Phantom Gamingのブランドカラーである赤色に変更することができます。
ツールボックスの中身です。
マザーボードのスタンドオフ取り付け用のアダプターが付属しているため、ボックスドライバーやレンチがなくともスタンドオフをしっかりと固定することができます。
こちらが、すべてのパーツを組み込んで配線した状態です。
ATXマザーボードの右端が、裏配線用の出っ張り部分とちょうどよく合っており、これ以上なく”ちょうどいい”という感じがしました。
個人的には、ATXケースにMicro-ATXマザーボードを入れるなど、余ってしまうようなレイアウトが苦手で、ギチギチ感がたまらなく感じるので出来上がりに満足しています。
裏配線は、電源ボックスカバーとフロント側に集中させてサイドパネルも難なく締まりました。
ファンを下部に取り付けない場合は、カバーが付いているので、ガラス側からケーブルはほとんど見えません。
剛性について
サイドパネルの剛性は、NZXT、CoolerMaster、InWinほど強くありませんが、Corsairほど弱くもなく、”まあまあ”という印象でした。
価格が10,000円以下ということで問題ない範囲と思いますが、10,000円を超えるとInWinのケースがライバルになってくるので気になるかもしれません。
全体的なつくりの良さ・加工精度の高さもあり、剛性以上に良いケースと感じられます。
良かった点
良かった点、まずはケーブルホールがゴム製のカバーが付いていることです。
ケーブルホールが開いていると、裏配線のケーブルがガラス面から見えてしまいます。ちょっとした部品の差ではありますが、出来上がりの見た目の良さは結構違うと思います。
それから、ダストフィルターのつくりの良さであったり、電源ボックス取り付け金具が取り外せるなど、ちょっとしたところにFractal Designの良さを感じました。
気になった点
全体的に加工精度も高く、さすがFractal Designと感じましたが、最近の同社PCケースと比べるとユーザビリティに欠けると感じました。
具体的には、ダストフィルターの取り外しやすさ、トップパネルの取り外し機構が無い点です。
いずれも同社「Define 7」には搭載されているため、Fractal Design=その機能があるという認識だったため、少し残念に感じました。
「Define 7」では、フロントパネルのダストフィルターは力を入れなくても簡単に取り外しができますし、トップパネルはフレームまで分解することができるので、水冷ラジエータを組み込む場合や、マザーボードの上部ケーブル接続が非常にしやすくなっています。
また、同社のPCケースを他に触ったことが無いため、比較ができないのですが、サイドパネルのガラス厚が薄く感じました。これは、ENERMAXやDeepCoolなど5,000円前後のPCケースと比較しても薄く感じられますが、移動の際だけ気をつけておけば、割れることはまずないでしょう。
フロントのオーディオ端子もマイクとヘッドフォンが分かれているタイプなので、今どきのヘッドフォンを使う場合はスプリッターが必要になるのも気になるかもしれません。実際、RazerのKrakenをスプリッターを使用して接続しています。
Fractal Designの”うまみ”を味わいたい方は、是非新しいモデルをオススメしますが、Meshifyも現在の値段を考えれば良いケースに間違いありません。
さいごに
今回は、ヨドバシドットコムで9,000円強で購入することができ、ポイント10%で実質8,000円台となりました。
通常モデルは10,000円を超えますが、なぜかコラボモデルの方が安く購入できました。おそらく在庫が滞留していると思います。Phantom Gamingのデザインはなかなか好みを選びますし、私のようにメーカー・ブランドで揃えたいユーザーからすると選択肢が狭まるというのも滞留している原因と考えられます。
ケース自体は、10,000円以下であれば、同社製品の中でも最安価の部類となり、つくりの良さに定評のあるFractal Designで非常にコストパフォーマンスが高いと感じますが、10,000円を超えると各社ミドル~ハイエンドのケースが候補に入ってくるため、価格によって評価が分かれると思いました。
10,000円以下なら買い、10,000円以上ならパス、というのが結論になります。
それでは、ゆうまろほーむの住人、Yuでした。
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