こんにちは、ゆうまろほーむの住人「Yu」です。
今回は、Razerの最上位マウス「Viper Mini Signature Edition」を長期間使用してみたので、レビューいたします。
Viper Mini Signature Editionとは
Viper Mini Signature Edition(以下、「Viper Mini SE」)とは、Razerの人気のマウスシリーズ「Viper」の小型モデルである「Viper Mini」をベースに作られたまったく別の製品です。
形状は左右対称で、マグネシウム合金で成形された非常に頑丈なマウスです。スペックは下記のとおりです。
バッテリー持続時間 | HyperSpeed Wireless で最大 60 時間 (1000 Hz) HyperPolling Wireless で最大 12 時間 (8000 Hz) |
センサー | FOCUS PRO 30K オプティカルセンサー |
最大感度 (DPI) | 30000 |
最快速度 (IPS) | 750 |
最快加速度 (G) | 70 |
スイッチのタイプ | 第 3 世代オプティカルマウススイッチ |
概算サイズ | 長さ: 119 mm / 4.68 in 幅: 62 mm / 2.44 in 高さ: 39 mm / 1.53 in |
概算重量 | 49 g / 1.72 oz (ケーブルを除く) |
重量49gは、大手のデバイスメーカーではトップを走っており、異常なまでの剛性も兼ね備えています。
金額は、2024年10月現在で「41,500円(税込)」です。デバイス全体の相場が上がってきたとはいえ、群を抜いて高級となっています。
購入は在庫があるときに
Viper Mini SEはRazer公式ストアから購入できます。
生産は非常に少ないと思われるため、覗いたタイミングで買えることは稀です。
Viper Mini SEの製品ページの右上にある「購入する」から購入ページでジャンプします。
「在庫切れ」というボタンが押せなくなっていますが、在庫が復活するとここから購入することができます。
下部にある「通知を受け取る」からメードアドレスを登録すれば、在庫が入荷したタイミングで、登録したメールアドレスへ通知が届きます。
私はこの通知登録から3~4回目のチャレンジで購入できました。体感ですが、メール通知から30分以上経つと在庫がなくなるように感じます。在庫は日本だけでなくグローバルで共通ですので、ライバルは世界中のゲーマーです。
Razer直販は国際便で届く
商品はFedexの国際便で届きました。注文日は2月23日で、到着日は2月27日、驚きの4日で届きました。
輸送用の箱を開けると中には、バッテリーマークの書かれた箱が入っていました。こちらはまだ化粧箱ではありません。
茶箱を分解すると今度は黒い塊が見えます。
カーボン紙のようなパリパリとした薄い紙で包んであります。過剰な梱包。
今度こそ見慣れたRazerのロゴが見えるパッケージが現れます。私も誕生日プレゼントでマトリョーシカスタイルのサプライズをしたことがありますが、わくわくしますね。
最後の梱包を開けるとメッセージカードと合皮ケースに入った商品が露わになります。
豪勢なパッケージ内容
合皮のケースは時計やアクセサリーをイメージさせます。
ケースを開けると台座にマウスが鎮座しています。
下部にあるシルバー部分には、「SIGNATURE EDITION」の文字が刻印されています。
台座を持ち上げると、その下には付属品が格納されています。
USBドングルとUSBケーブルがきれいに収納されています。
マニュアルやその他の付属品は黒い紙製ケースにまとめられています。
Razerシールは、DeathAdderなど他のRazer製品と全く同じものが付属していました。
3つ折りになった台紙の1ページ目にはアルコールペーパーとグリップテープが付属しています。
さらにページを進めると、PTFE製ソールとガラスソールが付属しています。至れり尽くせりです。
マウスを正面から見た図です。マグネシウム合金のマットな質感が素晴らしく40,000円を納得させるだけのビジュアルです。
裏面にはホコリの侵入を防ぐために透明フィルムが貼り付けてありました。
裏面のボタンは1つだけで、電源のON/OFFとDPIの変更機能を兼ねています。Bluetoothには対応していません。
前面から見た図です。Type-Cのコネクタは比較的大きいため、他社製のケーブルにも寛容です。左右ボタンの隙間も均一でビルドクオリティは高いです。
いわゆる穴空きマウスに属しますが、基板はほとんど見えません。手前にRazerロゴが見えるため、デザイン性も高いです。
三角状の穴の周りもエッジ処理されているため、丸みを感じられ、柔らかい印象を受けます。
付属のドングルは「Hyperpolling」仕様で、最大8kHzに対応しています。Viper V3 ProやDeathAdder V3 Proでは別売りになっているドングルが標準で付属します。
「VIPER MINI SIGNATURE」の刻印があり、ここまでも特別仕様なのかと驚かされます。
ドングルの底面は滑り止め加工がしてあります。
一方で、その他のマウスのドングル「Razer HyperPolling Wireless Dongle」の対応表にはViper Mini SEが載っていないことから、互換性はなく専用品のようです。
良かったところと悪かったところ
ビルドクオリティ、ロングライフ、そしてエクスペリエンス
まず特筆すべき点はビルドクオリティです。
マグネシウム合金による剛性は強く握っても軋みがなく激しい戦闘の頼れるパートナーです。WLmouseのBeast Xもマグネシウム合金で、いわゆる「Viper Mini」クローンですが、持った時の信頼感はレベルが違います。
次に、バッテリーの持ちの良さです。
私はVALORANTを毎日プレイしていますが、どれだけやっていても1週間程度は充電不要です。軽さとバッテリー寿命はトレードオフですが、49gと考えれば非常が持ちが良いです。LEDも搭載していませんから、実用性に振り切ったマウスだと感じました。ただし、これは1kHzの時の場合で、4k~8kHzでの常用の場合は毎日の充電が欠かせないでしょう。
そして、ここまで読んでいただいた皆様にも伝われば幸いですが、箱を開けるときの感動は唯一無二です。特に前情報もなく一つ一つの箱を開けていく体験は、少なくとも他のマウスでは体験できないでしょう。
しっかりめのクリック感と硬めのホイール
左右のメインボタンは強めのタクタイルで、一定の荷重でカチッとなるメリハリのあるクリック感です。静かな環境でクリック音を聞けばかなり大きいと感じます。
いわゆる戻る進むボタンは柔らかめですが、遊びはほとんどありませんので、スキルや武器切り替えにも問題なく使用できます。ただし、メインボタンと比べるとチープに感じられるので、多用にはやや不安が残ります。
ホイールは硬く、スクロールに力を入れると途中でホイールクリックをしてしまうことがあります。半年使って私が慣れたこと、マウス自身が柔らかくなったこともあり、誤ってのホイールクリックは起きなくなりましたが、依然として硬いという感触には変わりありません。
部品の品質は微妙か
さて、今回は長期使用レビューとした意味がここにあります。
まずは、ホイールがチャタリングしてしまったことです。
2024年2月に購入し半年余り使用しましたが、徐々にホイールの挙動が怪しくなり、いよいよ実用に耐えないレベルになってきました。LogicoolのG Proシリーズで起こるような上にスクロールしたのに下に行ってしまうような症状です。
FPSゲームこそよくプレイしますが、私は武器切り替えはキーボード上で行っており、スクロール動作といえば文字通りブラウザくらいです。他のマウスを入手してたまに浮気する期間があったり、せいぜい1日に触る時間は3~4時間程度ですからヘビーユーズではないはずです。
また、初期のマウスソールは高さがあえて低くしているのか、擦ってしまう感覚があります。
例えば、SkyPAD 3.0マウスパッドで使用したときは「ガリガリ」と本体を擦る音が聞こえてしまい、40,000円のマウスのことを考えると精神衛生上悪いです。すぐにGrapht製のドットソールへ交換したところ完全に改善したので、使うマウスパッドに合わせて調整が必要になります。
製品保証を受けるハードル
ホイールのチャタリングについて触れましたが、こちらのViper Mini SEはRazer唯一の3年保証です。それなら保証を受ければ良いとは簡単に言えど、販売はRazer.comのため、海外へ個人でRMA依頼する必要があります。
日本国内のRazerデバイスは代理店であるMSY株式会社が修理窓口を兼ねているためすぐに相談ができますが、海外へのRMA処理の場合は送料もこちら持ちとなり、FedexやDHLなど国際郵便手続きの上、費用が5,000円~かかります。
しばらく使えないことや手間を考えるとなかなか対応を躊躇してしまい、だましだまし使っています。
さいごに
主に開封を通じてこのマウスの魅力を届けることができれば幸いですが、保証のハードルや入手性の低さがあり、万人にはおすすめしにくいですが、デバイスマニアは一度触っていただきたいマウスです。
絶対数が少ないためホイールチャタリングについては起きやすいかわかりませんが、中古で購入される場合は状態を要確認です。
「Beast X」や「StormBreaker」など2万を超える高級マウスも良い製品だとは思いますが、触り比べると格段に質感に驚きます。
最近は、マグネシウム合金だけでなく「カーボンファイバー」のマウスも出てきたので、自宅でハイエンド頂上決戦を開催したいところです。
それでは、ゆうまろほーむの住人「Yu」でした。
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